こんにちは!
実に多くの飲食店から「人手不足」との声が上がっています。
なかでもアルバイトスタッフが不足していると飲食店の実に8割が回答しており、ビジネスに深刻な影響を与えるほどの問題になっています。
- 状況は分かっているけど、募集しても人が来ない。どうしたらいいんだ?
- 求人媒体に相談しても給料を上げろとしか言われない。他に何か対策はないのか?
など、厳しい状況下でも懸命にもがいている方の声をよく伺います。
そこでこの記事では、飲食店の人手不足の現状と、なぜそんなに採用が難しくなっているのか?どういう対策を行えば少しでも解決する可能性があるのか?をまとめています。
飲食店の8割が非正社員の人手不足と回答している
飲食店にとってアルバイトスタッフは、お客様への接客や調理補助など店舗運営に欠かせない非常に大切な存在です。
しかし、最近では飲食店のアルバイト採用が非常に難しくなっています。
帝国データバンクの調査によると、飲食店スタッフの中で割合の多い非正社員について、実に80.4%の企業が「不足している」と回答しています。
帝国データバンク:人手不足に対する企業の動向調査(2023年1月)
人手不足への対策としてモバイルオーダーや配膳ロボットを導入したり検討したりしたものの解決には至っておらず、さまざまな打ち手を検討している企業が多いのが実態。
飲食店では正社員も60.9%の企業が「不足している」と回答しており、待っていればそのうち勝手に人手不足は解決すると言えるような状態ではなくなっています。
飲食店のアルバイト採用がうまく行っていない理由
ではなぜそんなに飲食店ではアルバイトの採用が難しいのでしょうか?
その原因としては3つのことが考えられます。
- より待遇や福利厚生の整った仕事へ転職してしまったこと
- アルバイトを探している求職者とコミュニケーションを取れていないこと
- 自社やお店の組織風土に合っていない求職者を雇ってしまうこと
当然長引く流行病の影響もあり、飲食店で働くことへの不安やリスクを感じる人が増えているという現状はありますが、そもそも飲食店側が変えていかなければいけないことも多いからこそ
- 人が集まらない
- 集まってもすぐに辞めてしまう
と言った問題が出ているのです。
アルバイトが集まらず飲食店に出てきている影響
すでに飲食店はアルバイトの採用難に直面しており、影響として下記3つのことが多く言われています。
- 人手不足で新規集客などの大事な取り組みが止まる
- そもそもシフトが埋まらずお店が開けられない
- QSCAの質が下がり顧客満足度が低下し、リピーターがいなくなる
また、新しくアルバイトスタッフを雇うことができても、先輩もおらず定着しないため、教育や研修に多くのコストを割いてしまい、雇わない方がよかったなんてことも。
今後も採用が難しい状況が続けば、競合する飲食店に人材を奪われたり、顧客満足度がさらに下がるなど、ビジネスに大きな影響が出てくることが予想されます。
採用難の解決に向けて取り組むべき3つのポイント
飲食店の人材不足がどんどん深刻化している今、解決するには総合的な取り組みが必要です。
具体的には、下記3つが上げられます。
- 労働条件や福利厚生の見直し
- 採用媒体や採用活動の見直し
- お店の理念や価値観に合ったアルバイトを採用する
それぞれ詳しく見てみましょう。
労働条件や福利厚生の見直し
アルバイトを採用するための労働条件の見直しと言うと、「時給は簡単には上げられない」と言った声が聞こえてきますが、労働条件とは給与だけではありません。
- 福利厚生(休暇制度や健康診断など)の整備
- ワークライフバランスを求めるスタッフのシフトの時間を柔軟に調整する
- アルバイトスタッフがキャリアプランを実現できるよう手伝う
など、給与を上げる以外にもできることはあります。
特に若いアルバイトスタッフを探す場合は、将来的なキャリアアップの可能性やスキルアップの機会(社会人としてのマナーを身に着けられる、将来自分でお店を出せるようサポートするなど)を求める傾向にあるので、教育や独立支援制度などを考えてみるのも良いでしょう。
採用媒体や採用活動の見直し
若い世代の情報収集の手段はどんどん変わっていきます。
求人サイトや求人誌だけを使っていても集められる人数は減りますし、時給や制度だけで他社と比較され、お店や会社を深く理解しないままに見切りをつけられることもあるでしょう。
ですが現在はお店の情報をInstagramやTikTokと言ったSNSで自由に発信できるようになっています。
きっちりお店の理念や考え方をSNSで発信することで、求人サービス上では伝えられないお店の雰囲気や文化を伝えることができます。
また、SNSのプロフィール欄にアルバイト募集中!詳しくはコメントやDMください!など明記しておくだけで応募が来ることもあります。
集客以外でSNSを使っていないという方は、ぜひ採用でも活用してみましょう。
お店の理念や価値観に合ったアルバイトを採用する
いくら優秀なスタッフを入れることができても、お店や会社の文化と合っていない人材だと
- 周囲とぶつかり現場が混乱する
- ベテランスタッフが離職する
などのデメリットも多く生まれます。
また、即戦力となる優秀な方は他のお店や会社からの声掛けも多くなり、少しでも不満が出てくると短期間ですぐに転職してしまうことも。
これではどれだけ多くのアルバイトスタッフを採用することができても、永遠と採用活動を繰り返すことになり何も解決していません。
新しくアルバイトスタッフを入れる場合には、優秀さや数で採用するのではなく、会社やお店の価値観、文化に合っている人材を採用するようにしましょう。
組織風土に合うスタッフを採用する大切さは、GATEWING GROUPの關敏氏も弊社開催のウェビナーでお話されています。
セミナーの内容は無料で公開していますので、まだの方はぜひご覧ください。
また、他にもファンくるでは、定期的に飲食店応援セミナーと題して参加無料のセミナーを行っております。
飲食店にとって過酷な状況が続く中でも、繁盛店を作ったり、規模を拡大されている経営者の方々の貴重なお話が聞け、その場で質問することもできますので、興味のあるテーマがございましたらぜひ一度ご参加ください。
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まとめ
今回は飲食店のアルバイト採用について、現状や今後取り組むべきポイントをまとめました。
帝国データバンクの調査によると、飲食店では非正社員について実に80.4%の企業が「不足している」と回答し、正社員も60.9%の企業が「不足している」と回答するなど、他業種と比べても人手不足が深刻化しているのが現状です。
帝国データバンク:人手不足に対する企業の動向調査(2023年1月)
人手不足への対策としてモバイルオーダーや配膳ロボットを導入したり検討したりしたものの解決には至っていないのが実態で、今後も他の手を検討し続けることは必須となりそう。
飲食店の採用が困難になっている大きな要因として下記3つが上げられます。
- より待遇や福利厚生の整った仕事へ転職してしまったこと
- アルバイトを探している求職者とコミュニケーションを取れていないこと
- 自社やお店の組織風土に合っていない求職者を雇ってしまうこと
いずれも簡単に解決できる問題ではありませんが、少しずつでも求職者のニーズに合わせて業界の常識を変えて行かないと、すでに様々なお店で起きているこれらの問題
- 人手不足で新規集客などの大事な取り組みが止まる
- そもそもシフトが埋まらずお店が開けられない
- QSCAの質が下がり顧客満足度が低下し、リピーターがいなくなる
がさらに大きな問題となり、ビジネスに影響を与えることが予想されます。
そこで、アルバイト採用で失敗しないためにも下記3つに取り組むことをおすすめします。
- 労働条件や福利厚生の見直し
- 採用媒体や採用活動の見直し
- お店の理念や価値観に合ったアルバイトを採用する
少しでもはやく、できるところから取り組みを行い、続く人材不足の状況を乗り越えましょう。