飲食店に関わることがあれば「QSCA」という言葉を聞いたことがある人も多いかと思います。
今回はそんな「QSCA」とは何なのか?なぜそれが重要なのかを解説していきます。
QSCAとは?
飲食店経営の重要な指標として「QSCA」と呼ばれるものがあります。
- Q:クオリティー(品質)
- S:サービス(接客)
- C:クレンリネス(清潔さ)
- A:アトモスフィア(雰囲気)
それぞれ頭文字を取った用語で、一般的な経営指標として採用している飲食店が数多く存在します。
もともと飲食店では、「Q:クオリティー(品質)」「S:サービス(接客)」「C:クレンリネス(清潔さ)」これら3つの頭文字をあわせた「QSC」という指標が一般的に用いられていましたが、「QSCA」はこのQSCに、特定の場所や空間における雰囲気を意味する「A:アトモスフィア(雰囲気)」を加えたもになります。
現在は飲食店の店舗価値を評価する指標としてQSCAが採用されていることが多く、QSCAの各要素を改善・保持することで顧客満足につながると言われています。
なぜQSCAが重要なのか?
競争の激しい飲食店において、一度来店してくれたお客様に満足してもらい、再度来店してくれるリピーターになってもらうことは、最も重要な経営要素と言えます。
お客様が何に満足して再来店をしてくれるのか、何に不満があって二度と来店してくれないのかなど、飲食店に起こる様々な結果に対しての原因を分析するために、重要な要素を分解したものであり、実際に多くの飲食店に採用され、改善活動の指標として活用されてきました。
やみくもにお店の改善活動を行っても、なかなか結果に繋がらなかった店舗が、実際にこの指標に沿って改善活動を進めた際に、繁盛店にまで成長したお店も多く存在します。
飲食店の現状を正しく把握するために、QSCAは必要不可欠な指標と言えるでしょう。
QSCAを向上させるにはどうしたらいいの?
まずはお店の現状を把握し、要素分解して改善活動を実施する必要があります。
具体的なステップとして下記の順番で行いましょう。
- 顧客アンケートの実施
- アンケート結果の分析
- 改善案の立案・共有
- 改善活動の実施
- (①~④)の繰り返し
①顧客アンケートの実施
お店の現状を正しく把握するために有効的な施策が顧客アンケートです。
実際にお店のサービスを体験した顧客の声をめることで、客観的な意見を集めることができ、お客様が何に満足し、何に不満を抱いているのかを把握することができます。
②アンケート結果の分析
回収したアンケート結果をもとに、良い点だけでなく悪い点もしっかり分析しましょう。
お店がウリだと思っていたポイントも、お客様にとっては伝わっていない場合もあります。
主観と客観のズレをすり合わせすることが重要です。
③改善目標の立案・共有
改善すべきポイントが明確になったら、具体的にどのような活動を行うか改善目標を立てましょう。
具体的な目標にして共有することで、スタッフ自身も何をすればいいか分かりやすくなり、率先して改善活動に協力してくれるようになります。
④改善活動の実施
目標を立てるだけで終わらず、結果が出るまで継続的に実施することが大切です。
しっかりとやり遂げる姿勢を見せ、スタッフ全員で改善活動に取り組める状況をつくりましょう。
⑤(①~④)の繰り返し
実施した改善活動によって、顧客アンケートの内容も改善されているか確認しましょう。
しっかり改善されているようであれば、さらにお店のレベルアップに繋がるように新たな目標を立てましょう。
改善されていないようであれば、何故改善されていないかを考え、改善活動自体を見直しましょう。
改善活動を実施する上で一番大事なことは?
「(正しい)現状把握→(正しい)課題設定→(正しい)改善活動」
このステップのどこかに問題があると、成果に繋がらない結果になってしまいます。
まずは実際にやってみて、一回だけの改善活動で終わらず、繰り返し継続的にこれらの活動を続けることが重要となります。
まとめ
飲食店の店舗価値は「Q(クオリティー)S(サービス)C(クレンリネス)A(アトモスフィア)」で把握することができます。
QSCAを向上させ、お客様の満足度向上に繋げていくことが、飲食店経営にとって重要なポイントになります。
正しいステップを踏んで、「現状把握→課題設定→改善活動」を続け、お客様に選ばれ続けるお店を目指しましょう。