こんにちは!
顧客満足度調査をやって、課題を洗い出して解決策を実行しているが、
- 出てきた課題を整理する方法が分からない
- 気付いたら同じ施策を別々で動いてしまっている
- 動き出してから大事なことが漏れていることに気づく
- 組織の中で問題だと思っていることがズレている
など、なんだかうまくいかないなーと言うことも多いのではないでしょうか。
そんなあなたにおすすめなのが、ロジックツリーを使って課題を整理すること。
この記事ではロジックツリーが何なのか?どういう目的で使うと良いか?どうやって作るのか?注意することをまとめていますので、ぜひ参考にロジックツリーを作ってみてください。
ロジックツリーとは要素を分解・繋いで可視化するフレームワーク
ロジックツリーとは、
- 売上を上げる要素
- 顧客満足度を上げる要素
- 従業員満足度を上げる要素
などを洗い出したさい、単に並列に並べるのではなくツリー状(トーナメント表のような形)に並べることで、要素同士の親子関係や繋がりを見つけ、論理的に解決策や優先順位を決めるためのフレームワークです。
組織や個人の現状把握、問題発見、解決策などを探しだし、具体的な事象を可視化することができ、課題解決のみならず幅広く活用されています。
ロジックツリーを使う目的は組織で共通認識を持つため
ロジックツリーを使って課題を洗い出す目的は下記の3つにまとめられます。
- みんなが同じ課題を認識しているとは限らないので書き出してまとめる
- 感覚的ではなくロジカルに優先順位をつけるため
- なぜそれを解決するのか?を明確にするため
それでは3つの目的を1つずつ見て行きましょう。
みんなが同じ課題を認識しているとは限らないないので書き出してまとめる
顧客満足度を向上させるために、何を解決すべきと考えますか?という質問を組織内で行うと、何が問題なのか皆大まかには理解しているものです。
例えば飲食店の顧客満足度がなかなか改善しない理由を案出しすると
- 客層が変わって求められることが変わった
- スタッフが入れ替わって接客の質が下がっている
- やらないといけないことが増えたけど人手が足りずテンパり気味
- お料理の提供速度が競合店舗と比べて遅い
- そもそも集客が全然できていない
など、具体的なものから抽象的なものまでさまざまな意見が出てくるかと思います。
どれも的を得ている意見であり、改善に取り組めるならどんどん取り組んだ方が良い意見が出てくるでしょう。
しかし、マネジメント層の目線とスタッフの目線が異なっていたり、お互いに問題と思うもの思わないものがあるなど意見のズレが発生することは必ずあります。
そしてそのズレを擦り合わせないままに取り組んでしまうと、求めている結果と遠い課題や影響値の低い課題ばかりに取り組んでしまうことも。
このようなリスクを回避するためにも課題を一覧化し、お互いの認識にズレや抜け漏れが無い状態を作りましょう。
感覚的ではなくロジカルに優先順位をつけるため
解決すべき問題を一覧化した際に、同時に全てを解決できるなら問題ありません。
今すぐ取り組みましょう。
しかし、往々にして同時に全ては解決・取り組むことはできず、優先順位をつけて取り組むことになります。
その際に、まず何から取り組むべきなのか?を決めるのはとても難しく、一覧を見てどれを優先的に取り組むべきか?意見を出し合うと、
- 各々が個人的に一番大きいと思っている問題を優先的に解決したがる
- 好き嫌い・得手不得手で解決するしないを判断してしまう
- リーダーが決めてくれと誰も意見を言わない
など、せっかく認識を合わせたのに意味がなくなったと言うこともあるでしょう。
また、自分達ではコントロールできない課題にばかり着目してしまったり、簡単に改善できることを放置してしまうと言ったこともしばしば。
そうならないためにも優先順位を明確にし、お互いに共通で認識しておくことが大切です。
なぜそれを解決するのか?を明確にするため
顧客満足度を上げるために、お店を清潔に保てるよう取り組みます!など、比較的簡単に皆が納得できる課題と解決策の場合は特に必要ないかもしれません。
しかし、顧客満足度を上げるために、みなさん毎日10分早く出勤してください!など、「なぜその取り組みが必要か?」と疑問を持つ人がいるような場合、ロジックツリーを用いて「なぜこの取り組みを行うのか?」を説明することが大切です。
一見すると「顧客満足度」と「スタッフの出勤時間」の関連性は低いように見えますが、例えばスタッフがギリギリに出勤することで、交代する際に引継ぎがうまく行っていないとしましょう。
結果として、お客様が注文したはずのお料理に提供漏れが繰り返し起きている→顧客満足度の低下に繋がっているなど、ロジックツリーに基づいて関連性を説明することで、関連性が低そうな要素にも実は繋がりがあると言うことを理解することができます。
この繋がりを理解していないまま取り組んでしまうと、早く来いと言われたから来てるけど、引継ぎとかは今まで通りです。など、取り組んだのに解決しなかったり、別の取り組みの方がいいのでは?と言った新しい意見が出てくることがなくなります。
共通認識となぜ取り組むのか?への理解がないままに各々が個別に取り組みを行うと、当然改善の効率は良くなることはありませんので、皆が同じ認識をもち、理解しやすいようにまとめましょう。
ロジックツリーを作る際の2つの注意点
ロジックツリー自体は、エクセルやスプレッドシートで作っても良いですし、大きな紙に手書きで書くでも問題ありません。
しかし、作る際に気を付けることが2点あります。
- 自分達の意見だけでなく、第三者の意見も参考に課題を洗い出す
- 内容はMECE(被り、漏れなく)なるよう整える
の2点です。
それぞれ詳しく見て行きましょう。
自分達の意見だけでなく、第三者の意見も参考に課題を洗いだす
課題を洗い出すとした際に、マネジメント層が思う課題、現場スタッフが思う課題ともう一つ、実際にサービスを受けるお客様が思う課題があります。
そして得てして自分達が考えている課題と、お客様が思っている課題はズレているモノ。
自分達が良かれと思って取り組んでいることが、お客様からちょっとズレてるんだよなーと思われてしまうと、結果にも繋がらずとても悲しいですね。
そんな悲しい状況を生まないためにも、事前にお客様へのアンケート調査や、第三者を使った覆面調査などを行い、自分達には見えていない課題がないか?リサーチすることが大切です。
もちろん自分達で思いつく課題が多すぎて、お客様の声を聞く段階じゃないと言う方もいらっしゃると思いますが、顧客満足度を上げるために取り組むのであれば、自分達でやったと納得できることより、お客様がうれしいと思うことから実施したほうが効果的です。
自分達で取り組もうと思っていることがお客様が求めていることか確認すると言った使い方もできるので、ロジックツリーを作る際には課題の洗い出しや優先順位付けのために、一度お客様へのリサーチを行ってから作りましょう。
具体的な調査の方法などは以下の記事にまとめていますのでご覧ください。
顧客満足度(CS)調査と覆面調査(ミステリーショッパー)の違いは?メリット・デメリットや使い分け、調査時の注意点ついて解説
(設問項目リスト付き)顧客満足度調査のアンケートの作り方。設問の作り方と設計のポイントをご紹介
また、調査や取り組みについて弊社へ相談したいという場合、ご相談は無料で賜っております。
まずはお気軽にご連絡くださいませ。
ロジックツリーの内容はMECE(被り、漏れなく)になるように
ロジックツリーを作るにあたって注意することは、MECEになるよう洗い出すことです。
MECEとは、
- かぶらない(Mutually Exclusive)
- 漏れてない(Collectively Exhaustive)
の略となります。
なおMECEと書いて、ミーシーやミッシーと読みます。
MECEを活用するのは、重複と言う無駄と、漏れのリスクを防ぐためです。
お店を開ける前の掃除でも役割分担をMECEにやっておかないと、
- 同じ箇所を別のスタッフがそれぞれ掃除していた(重複)
- お客様の席を誰も掃除していなかった(漏れ)
などの問題が簡単に起きてしまいます。
このように、業務を効率化やリスク管理にMECEは欠かせない考え方となっており、ロジックツリーを作るにあたっても、同じ目的に向かってそれぞれが重複・漏れた状態で行動を起こすリスクを防ぐために大切です。
ロジックツリーを使って、効果的で効率的な改善に取り組もう
顧客満足度調査をやって、課題を洗い出して解決策を実行しているが、
- 出てきた課題を整理する方法が分からない
- 気付いたら同じ施策を別々で動いてしまっている
- 動き出してから大事なことが漏れていることに気づく
- 組織の中で問題だと思っていることがズレている
など、なんだかうまくいかないなーと言う場合には、ロジックツリーを使って課題を整理することがおすすめです。
ロジックツリーとは、 要素同士の親子関係や繋がりを見つけ、論理的に解決策や優先順位を決めるために要素を可視化するフレームワークで、今では課題解決のみならず幅広く活用されています。
ロジックツリーを使って課題を整理する目的は下記の3つです。
- みんなが同じ課題を認識しているとは限らないので書き出してまとめる
- 感覚的ではなくロジカルに優先順位をつけるため
- なぜそれを解決するのか?を明確にするため
解決を目指す課題に対して一人ひとりが個別に動くより、全員で同時に動く方がより効率的な改善活動に繋がります。
できるだけみんなが同じ方向を向いて活動できるためにも、ロジックツリーに課題をまとめ、なぜこれから取り組んでいくのか?を理解して取り組めるように整えましょう。
そんなロジックツリーですが、作る際には2つ注意点があります。
- 自分達の意見だけでなく、第三者の意見も参考に課題を洗い出す
- 内容はMECE(被り、漏れなく)なるよう整える
残念ながら自分達で考えた課題と、お客様など第三者から見た課題はズレやすいもの。
改善に取り組んでいるけどなかなか満足度があがらないという場合には、お客様が求めているコトではなく、自分達がやりたいことをやっている可能性があります。
上手く結果が出ない、これから改善に取り組むけどどれをお客様が求めているか分からないという場合には、一度アンケート調査や覆面調査を実施し、お客様が求めていることを確認しましょう。
また、解決する課題に重複や漏れがあると、より簡単に解決できることやより大事なことに取り組めていないと言ったことも起きる可能性があります。
そういったリスクを防ぐためにもロジックツリーは必ずMECEになるように、項目の重複と漏れをできるだけなくすよう作りましょう。
ファンくるでは顧客満足度調査・覆面調査はもちろんのこと、オプションで改善ポイントの洗い出しや優先順位付けなどもお手伝いしております。
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