顧客満足度(CS)調査のやり方は様々ありますが、どのやり方が自分の目的に合っているか分からないという方も多いと思います。
そこで今回は、代表的な3つの方法について、メリットとデメリット、どういう目的に向いているか?をまとめてご紹介。
御社の調査目的に一番合った、最適な調査方法を見つけましょう。
顧客満足度(CS)調査とは?
顧客満足度(CS)調査とはお客様が商品やサービスを体験した後、どれだけ満足しているか?を定量的に調査し数値化するために調査を行うことです。
主にはアンケートやインタビューなどでの調査が実施され、500~1000程度のサンプルで行います。
商品やサービスの顧客満足度を調査することで、顧客が商品、サービス、企業、ブランドに対して、
- どこに満足しているか?
- どこに不満をもっているか?
- 何を改善する必要があるのか?
を気付くことができ、売り上げを向上させたりリピーターの獲得を目指すときに、取り組む優先順位を整えたり、トライ&エラーで精度を上げることに活用されています。
顧客満足度(CS)についてはこちらの記事で詳しくまとめていますので、よろしければご覧ください。
顧客満足度とは?調査のやり方、アンケートのポイント、注意点を解説
顧客満足度(CS)調査の3つの主なやり方
顧客満足度(CS)調査のやり方は主に下記3つに分けられます。
- 【広く・数で統計的に分析したいなら】アンケート調査
- 【一つの要素を深ぼりするなら】対談・インタビュー・電話調査
- 【まだ気づいていない新しい発見を求めるなら】モニタリング・覆面調査
それぞれに特徴、メリット・デメリット、向き不向きがあります。
【広く・数を集めて統計的に分析したいなら】アンケート調査
数多く、広くお客様の声を集め、統計的に判断するならアンケート調査がおすすめです。
一般的に一番活用されている調査方法でもあり、無料でアンケートを作成できるサービス(Googleフォームなど)も多いので手軽に始めやすい調査方法でもあります。
紙やメールでのアンケートはもちろん、最近ではアプリや店頭での二次元コードを使ったアンケート調査が行われており、目にした、体験したことのある方も多いでしょう。
選択式、自由記述式、スケール式など、聞きたいことに応じて回答方法を変えられるため、浅め(はい、いいえ程度)の質問から深め(気になるポイントを具体的に教えて下さいなど)の質問まで同時に聞くことができます。
顧客満足度(CS)調査を行う際には、NPSなど5~10段階で計測できる選択式のアンケート調査がよく行われます。
いいところ・メリット
- 無料のツールで実施できる
- 自社だけでアンケートの作成、集計、分析まで実施できる
- 多くの意見を集めて統計的に把握しやすい
- メールアドレスなどリストと属性情報があればセグメント配信(30代女性のみなど)も可能
微妙なところ・デメリット
アンケート調査の微妙な点として、以下3つが上げられます。
- アンケートの作り方次第では集計と分析がとても大変
- 回答を集める活動(接客時に回答を促す、自社メルマガでユーザーへ配信するなど)が必要
- 必要数集まらないこともしばしば
アンケート調査を知識がないまま始める際、どうしても自由記述式の回答を多く使ってしまう傾向があり、お客様の回答率が低くなりがちです。
大多数のお客様はプライベートの楽しい時間を使って、わざわざ面倒くさいアンケートに回答してはくれません。
アンケート調査を実施する際には、回答を集めやすくするために、
- 質問数を抑えて途中離脱を防ぐなどの工夫
- 選択式、スケール式の回答を増やし、自由記述式など手間のかかる回答方法は減らす
- 回答へのインセンティブ(クーポンの提供、何かプレゼントなど)の提供
などを実施することが有効です。
【一つの要素を深ぼりするなら】座談会・インタビュー・電話調査
対面式、対話式で行うインタビューや電話での調査は、より深い意見を引き出す際に最適な調査方法です。
同じ商品を体験したことがあるユーザーを集めての座談会や、インタビュー調査を行うことで、その場で想像していなかった意見が出てくるなど新たな発見の機会にもなります。
ただし、対面式、インタビューでの調査は、回答者が安心して回答できる環境(場所、インタビュアーと回答者以外の目がない・少ない)を用意する必要があったり、電話での調査は相手の状態(出かける前で時間がないなど)により時間が制限される可能性があるなど、自社のみで行うにはアンケート調査よりハードルが高くなる傾向にあります。
また、聞き手のスキルにより聞きたいことが聞けなかったと言ったケースもよく伺います。
いいところ・メリット
- 決まった質問だけでなく、その場で柔軟に質問を変えられる
- より深い情報を引き出しやすい
- 自社商品へのロイヤリティの高いお客様だけを集めるなどのターゲティング調査が行いやすい
- インタビューに参加したお客様にとっての特別感(商品、ブランドへの貢献)の醸成にも繋がる
微妙なところ・デメリット
- 場所や人などリソースが必要
- 回答者にも時間を取ってもらう必要がある
- 一度に数多くの人に実施するとコストが大きくなる
対面式での座談会、インタビュー、電話調査などは場所(レンタル会議室や自社オフィスなど)の確保と、インタビュアーの確保が最大の難所です。
インタビュアーの力量により参加されるお客様から聞き出せる内容に差が出てきますので、社内で行う場合は経験のある人材にお願いするか、継続して社内で行う前提で人を育てていく必要があります。
限定的な開催での調査を行う場合には、自社で行うより調査会社へ依頼する方が効率よいと言えるでしょう。
【まだ気づいていない新しい発見を求めるなら】モニタリング・覆面調査
自分達でまだ気づいていない課題や強みを見つける場合、モニタリング調査や覆面調査がおすすめです。
特に商品やサービスに触れた(商品を手に取ったりウェブサービスで会員登録の寸前までいったなど)ものの購入に至らず離脱者が多い商品やサービスにおいては、原因を突き止めるために最適な調査方法です。
また、既存のお客様の中にある隠れた不満や、自社やファンが気づいていない、重要視していなかった強みの発見など、第三者的目線での意見が集まりやすいのも特徴の調査方法です。
調査をやってみたいが自分達でやる余裕がない、手早くプロにお願いして調査を行いたいと言った場合にもおすすめの調査方法です。
いいところ・メリット
- 既存のお客様以外の意見が集まりやすい
- ターゲット層へのリサーチが可能
- 自社の人的リソースが不要
- 市場へのリリース前にも調査できる
微妙なところ・デメリット
- 自社商品へのロイヤリティの高いお客様の声とは限らない
- コスト(調査内容により異なる)が掛かる
- 現場スタッフの心的負担に繋がる可能性がある
モニタリングや覆面調査は、まずその対象として参加してくれる一般人を探すことから始まります。
そのため、調査会社に依頼しない自社での実施はかなりハードル高く、また調査を開始するまでの時間も掛かってしまいます。
また、実際に調査を受けるスタッフからは抜き打ちでの「粗探し」と受け取られるケースもあり、スタッフへ実施を伝える場合は何のために調査を行うのか?明確な目的の共有と、調査結果を活用して改善されていくことを一緒に実感できる環境づくりが大切です。
顧客満足度(CS)調査を行う目的に合った、最適な方法で調査を行おう
お客様の声を数多く集めたいのにインタビュー調査を行ってしまったり、深く知りたいのにアンケート調査を行ってしまっては結局求める情報を得ることができず、意味がありません。
必ず調査を行う目的を明確に定義し、その目的を達成するために最適な調査方法を選択しましょう。
顧客満足度(CS)調査を行う目的については、こちらの記事にまとめていますので、自分の目的がどれに当てはまるのかいまいち分からない場合には参考にしてください。
顧客満足度(CS)調査の主な目的とは?メリット・デメリットや進め方、注意点と合わせてご紹介
また、情報を整理してみたが、どのように調査をすべきか自分達だけでは判断ができないという場合は周りの方やプロに相談し意見を求めるのも良いでしょう。
周りに相談できる相手がいないという場合は、ファンくるでは無料でご相談いただけますのでお気軽にご相談くださいませ。
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まとめ
顧客満足度(CS)調査とは?
顧客満足度(CS)調査の主なやり方は下記三つ。
- 【広く・数で統計的に分析したいなら】アンケート調査
- 【一つの要素を深ぼりするなら】対談・インタビュー・電話調査
- 【まだ気づいていない新しい発見を求めるなら】モニタリング・覆面調査
それぞれに良いところ・メリットや微妙なところ・デメリットがありますので、調査の実施を検討する際は、顧客満足度(CS)調査を行う目的に合った、最適な方法を検討しましょう。
- 数多く意見を集めたいのにインタビュー調査を行ってしまう
- 深く知りたいのにアンケート調査を行ってしまう
- 簡単なアンケートで把握できる内容を覆面調査で実施してしまう
では結局求める結果を得ることができず、意味がありません。
何のために調査を行おうとしているのかいまいちまとまらないという場合はこちらの記事を参考にしていただければと思います。
顧客満足度(CS)調査の主な目的とは?メリット・デメリットや進め方、注意点と合わせてご紹介
また、目的ややり方など整理してみたものの、結局どうやるのが最適なのか自分達では判断できないという場合、ファンくるでは無料でご相談に乗っておりますので、お気軽にご連絡くださいませ。